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アフターコロナ時代の中国ビジネスの動向-8【PEファンド業界】

前回は、中国のビジネス機会と課題について紹介しましたが、産業別にはどのような状況なのでしょうか?
今回は「プライベート・エクイティ・ファンド業界」の動きについて見ていきます。

4-2. プライベート・エクイティ・ファンド業界
市場規模の大きさと高い成長性への期待
近年、中国のプライベート・エクイティ・ファンドの発展は加速しており、ファンドの規模は年々急増しています。2020年8月末時点で、中国のプライベート・エクイティ・ファンド市場の商品数は8万9,784本に達し、市場規模は15兆2,000億元に達しました。

この数字は、国内総生産(GDP)の約15%を占めています。
しかし、先進国に比べれば、中国のプライベート・エクイティ・ファンド市場は発展の余地が大きいことは事実です。

2020年1月から8月までの新規のプライベート・エクイティ・ファンドのストック数は8,074本、成長率は9%で、年間成長率は10%を超えると予想されています。

中国のプライベート・ファンド市場の規模は急速に拡大しています。
中国の金融業界の継続的な開放とプライベート・ファンド分野における政策統制の段階的な緩和により、中国は外資系機関にとってより便利で魅力的な位置づけとなっています。

2016年6月、中国証券監督管理委員会が外資系プライベート・エクイティが株式の49%以上の保有を認めて以来、中国における外資系プライベート・エクイティの展開が正式に始まりました。 中国市場における、外資系プライベート・ファンド・マネージャー(WFOE PFM)の業務範囲も拡大しています。

ちなみに、中国では2020年10月時点で、31社の外資系プライベート・エクイティ会社が設立され、83のプライベート・エクイティ商品が発行・申請されています。
トライコーは、中国で事業展開する外資系プライベート・エクイティ・ファンド管理会社31社のうちの7社を支援しています。

中国の金融セクターの開放が進む中、市場はグローバルファンドにとってより魅力的になり、ますます多くの外資系プライベート・ファンド・マネージャー(WFOE PFM)が中国本土への参入を求めています。しかし、中国への進出は、現地での競争、絶えず変化するコンプライアンス要件、十分な教育を受けた現地の投資家などの課題を資産運用会社にもたらします。

国家統制政策の段階的緩和
2016年、中国証券監督管理委員会と中国資産管理協会(AMAC)は、外国のプライベート・エクイティ・ファンド・マネージャーが外資の比率に制限されることなく、中国国内でプライベート・エクイティ・ファンドの運用業務を行えるようにするため、「プライベート・エクイティ・ファンドの登録と提出に関する10の質疑応答」(Q&A 10)を発行しました。

2019年、中国証券監督管理委員会の指導の下、AMACは連続して「4つの政策」を打ち出し、中国市場に参入しようとする外国人プライベート・エクイティ・マネージャーに対する公平な競争の場を創出し、中国のファンド業界が外部に開かれていることを示すべく、国際市場に強いシグナルを送っています。

2020年には中国の最新の「外資投資特別行政措置(ネガティブリスト)」(2020年)に基づき、金融業界の規制が完全に解除され、外資系プライベート・エクイティ・ファンド・マネージャーが公募ファンドに投資できる条件が整いました。2020年の第3四半期には、外資系完全所有のプライベート・エクイティ・ファンド・マネージャーが4名、プライベート・エクイティ・ファンド・マネージャーとベンチャー・キャピタル・ファンド・マネージャーが2名、オルタナティブ・プライベート・エクイティ・ファンド・マネージャーが1名の計7名の登録が完了しました。

Private Equity International(PEI)が発表したデータによると、世界のトップ100社のプライベート・エクイティ企業のうち42社が中国に進出しており、そのうち98%が欧米の外資系プライベート・エクイティ企業によるものだといいます。
中国の資本市場は段階的に開放していますが、プライベート・エクイティ・ファンドは当初、限られたチャネルでしか単一の投資事業を行うことができませんでしたが、QFLP、QFII、PFMなどのさまざまな投資ツールの導入により、プライベート・エクイティ・ファンドの投資商品や 投資戦略は変化してきています。

次回は「医療・ヘルスケア」、「消費財」の各業界の動きについて見ていきます。

アフターコロナ時代の中国ビジネスの動向-9」に続く