Skip to main content

RCEPと新時代のAPACビジネス【RCEPの経済的意義-1】

RCEPの経済的意義
2020年11月15日、新型コロナウィルス感染拡により、世界の貿易の流れが大きく混乱する中、APAC15カ国のリーダーたちがバーチャルでの式典に集まり、RCEPへのコミットメントに署名しました。
これにより、世界の人口の約30%が「世界最大の貿易圏の一員」として結びつきました。

トライコーではRCEPを、モノの貿易、サービスの貿易、投資、経済・技術協力をカバーする、近代的で強固な自由貿易協定と評価しています。

RCEPはさらに、電子商取引、知的財産権、政府調達、競争に関する新しい包括的なルールを設けています。また、中小企業に対する特別な規定も設けられています。

RCEPの主なメリットをいくつか挙げるとともに、企業が注意すべき潜在的な制限事項についても、以下にご紹介します。

RCEPにおける重要な利点
関税の引き下げ
今回の協定では、関税ラインの90%から93%が削減される見込みですが、農産物のカーブアウトは維持されます。

共通原産地ルールの制定
共通原産地規則の作成により、企業は単一の原産地証明書でRCEP諸国間で製品を出荷できるようになり、コストを削減と地域のサプライチェーンを促進することができます。

デジタル著作権ルールと知的財産
最終草案に盛り込まれたデジタル著作権ルールは予想以上に強力で、CPTPPに盛り込まれている内容を上回るものとなっています。

限定的)サービス、投資、基準に関する規定
この規定は比較的弱いものですが、将来的には拡大される可能性があります。

RCEPにおける重要な制限
環境と労働
注目すべきは、RCEPには労働や環境に関する章が含まれていないことです。この2つは、主要な貿易協定で取り上げられることが多くなっています。

関税引き下げの範囲
関税は削減されますが、比較すると、CPTPPでは99%の関税ラインで関税がゼロになります。また、農業分野が除外されているため、加盟国の経済状況を考慮すると、この協定の潜在的な影響は小さくなります。

電子商取引の機会損失
電子商取引の重要性が高まっているにも関わらず、データのローカライゼーションや障壁、国境を越えたデータの流れ、データ送信に対する関税についての禁止事項はありません。
出典: The Centre of Expertise on Trade, Investment and Public Policy

RCEPで明確に示されているメリット以外にも、この巨大な貿易協定が国際貿易やアジア域内貿易の重要なトレンドに火をつけることが期待されています。

RCEPと新時代におけるAPACビジネス【RCEPの経済的意義-2】に続く