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RCEPと新時代のAPACビジネス【中国本土の市場:Doing Business in Mainland China-1】

中国の長期的な目標を達成するために
中国の李克強首相は、RCEPを「多国間主義と自由貿易の勝利」と呼んでいます。中国の目標である国家間の協力的な経済発展にプラスに作用するだけでなく、中国はRCEPへの参加によって多くの経済的利益を得ることができるでしょう。

アメリカのシンクタンクである、ピーターソン研究所によるシミュレーション予測によると、中国は東アジアでの貿易と生産の増加により、約1,000億ドルの収入を得ることになります。
また、国際問題分野のアメリカのシンクタンクである大西洋評議会では、RCEPが「中国の国家資本主義のモデルに変更を加えることなく、アジアにおける低関税の取引環境を確保するものである」と述べています。

RCEPは、国内消費による自給自足と国際的な補完関係を組み合わせた、中国の「双循環戦略」に合致します。地域的なサプライチェーンは、中国の国内経済がグローバルなバリューチェーンに移行する中で、中国の製造業の強みを強化する可能性があります。また、アジアでの購買力が高まるにつれ、RCEPは「アジアのためのアジア貿易」、つまり中国の国家的自立を補完するための地域的自立を促進する可能性が高いと考えられます。

中国本土について
中国は、最も急速に成長している新興市場のひとつです。テクノロジー、高級品、エンジニアリング、ヘルスケア、金融などの分野で大きな成長のチャンスがあります。企業がグローバル展開や投資戦略を検討するにあたり、中国の市場は無視できない存在です。

  • ワールドクラスの製造業とサプライチェーンへのアクセス
  • 低コストで効率的な人材の確保
  • 世界で最も急速に成長している中産階級
  • 外国人投資家を歓迎する規制環境への変化

中国は、中央計画経済から市場経済へと移行し、著しい急成長を遂げてきました。13億の人口を抱える中国は、名目GDPでは世界第2位(購買力平価説では世界第1位)の経済大国であり、世界経済の発展に重要かつ影響力のある役割を果たしつつあります。

中国のGDP成長率は、長年にわたって2桁成長を続けてきた後、2012年以降は徐々に安定してきています。とはいえ、中国経済は世界的に見ても引き続き拡大を続けており、世界で最も急速に成長している最大の中間層を抱えています。2008年の世界金融危機以降、中国は世界の成長に最も貢献してきたと言えるでしょう。

中国は、今でも世界最大の製造・輸出国です。そして経済成長に伴う人口の変化により、世界で最も急速に成長している消費市場であり、世界第2位の輸入国、特にサービス製品の純輸入国でもあります。

また2001年からWTOに加盟しており、ASEAN、オーストラリア、ニュージーランド、パキスタン、韓国、スイスなど、いくつかの国や地域と自由貿易協定を結んでいます。 中国の沿岸部では工業化が進んでおり、内陸部は発展途上の状況です。とは言え、中国の経済的重要性が高まるにつれ、経済の構造や健全性に対する関心も高まってきています。

RCEPと新時代におけるAPACビジネス【中国本土への進出:Doing Business in Mainland China-2】に続く