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2021年CFO調査レポート【7.マレーシアからみた調査結果】

マレーシアからみた調査結果:

マレーシアの調査結果のサマリは以下の通りです。

  • マレーシアでは慎重な楽観主義が蔓延している
    マレーシアのCFOおよび財務責任者の半数強(54%)が、2021年のビジネスは2020年よりも「良い」と予想し、11%が「かなり良い」と予想しているのに対し、隣国のシンガポールではそれぞれ62%と15%でした。
  • マレーシアではさらなる業務の見直しが行われている
    マレーシアのCFOおよび財務責任者のほぼ3分の132%)が、2021年の最優先事項として業務の見直し(自動化とロボット化を含む)を挙げており、19%18%がそれぞれ営業・マーケティングおよび人的資本の最適化を優先する予定と回答しています。
  • マレーシアの企業はアウトソーシングについて悩んでいる
    CFOおよび財務責任者の間では、コアビジネス以外の機能をアウトソーシングすることを検討する人としない人がほぼ同数となりました。給与計算人事管理業務アウトソーシングの意向がある回答者は21%税務コンプライアンスアウトソーシングの意向がある回答者は18%でした。

マレーシアは、シンガポールや香港、中国に比べてCOVID-19の対策が遅れており、本稿執筆時点でも陽性例が増え続けています。

Tengku Datuk Seri Zafrul Abdul Aziz財務大臣は、6月に、不要不急の事業活動を認めない新たな措置により、同国の2021年の成長見通しが引き下げられる可能性があると発表しました。

マレーシア当局は、感染者数が抑制されるのは今年の最終四半期になる可能性があると警告しています。その結果、一部のアナリストはマレーシアの成長率予測をわずか4%に引き下げ、3月にマレーシア中央銀行が当初予測した公式の6%〜7.5%の成長レベルを下回っています。

ちなみにマレーシアの昨年の経済成長率は5.6%で、1998年のアジア金融危機以来最悪の落ち込みとなっています。

今年初め、Bank NegaraのDatuk Nor Shamsiah Mohd Yunus総裁は、2021年の成長は民間と公共の支出の増加に支えられると発表し、加速する予防接種キャンペーンが信頼性を向上させると付け加えました。

5月に中央銀行は、最近の抑制策にもかかわらず、ほぼすべての経済部門の活動が認められていることから、成長への影響は2020年に経験したものよりも小さいと予想されると指摘しました。

さらに全体として、成長率の回復は、世界的な需要の改善、公共部門および民間部門の支出の増加、さらには継続的な政策支援から恩恵を受けるだろうと述べています。また、既存および新規の製造施設や石油・ガス施設の生産量が増加することで、成長にさらなる弾みがつくであろう、と予想しています。

Datuk Nor Shamsiahは、マレーシアは今後も世界的な経済・貿易活動の活発化の恩恵を受けることができる体制にあると付け加えました。

しかし、マレーシアのCFOは、2021年のビジネスが昨年よりも「良くなる」(54%)または「かなり良くなる」(11%)と予想しているのに対し、隣国のシンガポールではそれぞれ62%、15%と少ない割合となっています。マレーシアでは、21%のCFOがビジネス環境は前年と変わらないと予想しており、13%は状況が悪化するだろうと答えています。

一方、シンガポールでは、16%が「変わらない」と答え、「昨年より悪くなる」と答えたのはわずか5%でした。

マレーシアのCFOの3分の1近く32%)が、今年はビジネスの回復力を高めるために、デジタルトランスフォーメーションによる業務の見直しや、自動化・ロボット化の導入を優先すると明らかにしたほか、19%18%が、収益を上げるための営業・マーケティングへの投資や、人的資本とリソース配分の最適化に注力するとしています。

<2021年におけるマレーシアのCFOの最右優先事項>

マレーシアではロックダウンが繰り返されているにもかかわらず、CFOの9%現金および資金へのアクセスの確保を優先するとしているのに対し、シンガポールでは19%にとどまっています。

逆に、マレーシアの企業はテクノロジーへの投資をより重視しており、16%がテクノロジーへの投資を優先すると回答したのに対し、シンガポールでは7%でした。

今回の調査では、マレーシアとシンガポールとの間で、さらなる違いがあることがわかりました。

営業費用を検討する際、リース料や光熱費を削減すると答えたCFOは、シンガポールでは34%に対し、マレーシアではわずか12%でした。また、請求書管理の最適化を優先すると答えたのは、マレーシアではわずか6%でしたが、シンガポールでは24%でした。

マレーシアの企業では、ノンコア業務のアウトソーシングを検討する企業そうでない企業ほぼ同数でした。CFOの21%給与計算人事管理アウトソーシングを検討し、18%税務コンプライアンスのアウトソーシングを行うと回答しました。

次回は【8.シンガポールからみた調査結果】をお伝えします。