Skip to main content

2021年CFO調査レポート【4.アジア太平洋地域からみた調査結果】

アジア太平洋地域(APAC)からみた調査結果:
世界銀行は最近の報告書で、最近の回復にもかかわらず、アジア太平洋地域の経済は今後何年にもわたってパンデミックの影響を受けると予測しています。疫病の封じ込め方やワクチンの配布時期がまちまちであるため、回復にはばらつきがあると思われるからです。

例えば、これまでのところ、中国本土とベトナムのみが、2020年にパンデミック前の生産量を達成し、それを上回るV字型の回復経路を達成しています。

アジア全域のサプライチェーンや貿易関係に依存しているグローバル企業にとって、このような回復の違いは、CFOがどのように役割を果たし、どのような機能を優先させるか、という意志決定に影響を与えることになるでしょう。

COVID-19がアジア太平洋地域の主要市場にもたらした混乱をより明確に把握するために、私たちはアジア太平洋地域の主要なCFOおよび財務責任者561人を対象に調査を行いました。

今回の調査では、2020年にCOVID-19が発生した場合、ビジネスにプラスの影響があると回答したのはわずか12%で、「かなりのプラスの影響」と回答したのはわずか3%でした。

また、半数近く(40%)が「何らかのマイナスの影響」、3分の1近く(28%)が「かなりのマイナスの影響」を受けたと回答しました。

アジア太平洋地域では、4つの主要市場香港中国マレーシアシンガポール)で事業を展開している企業に集中して調査を行いました。

これら4つの市場における回答者の主な違いは、金融サービス、銀行、保険分野の企業の割合です。

金融サービス、銀行、保険分野の企業の割合は、香港では29%であるのに対し、中国では12%、シンガポールでは14%、マレーシアでは10%となっています。これらの市場の回答者の大半は、2020年のビジネスにマイナスの影響があると回答していますが、マレーシアとシンガポールの企業は、パンデミックによる「何らかのプラスの影響」があると考えており、それぞれ9%と16%となっています。

一方、シンガポールでは、パンデミックによる影響は「ほとんどない」と回答した企業の割合がわずかに高く(15%)、中国本土でも同程度(15%)でした。

しかし、アジア太平洋地域のCFOたちは、2021年について概ね楽観的な見方をしており、58%が2020年に比べて業績が向上すると予想しています。
そして、さらに10%は、2020年に比べて「かなり良くなる」と考えています。一方、2021年の業績が2020年よりも「悪い」と考えているのはわずか12%で、昨年よりも「かなり悪い」と答えたのは3%でした。

今回の調査では、回答者の4分の1が、今年は事業の回復力を高めるために業務の見直し(自動化やロボット化の導入を含む)を優先すると答え、18%現金の確保や資金調達のための行動を取ると答えました。また、CFOの多くは、今年の経費予算を見直すと回答しており、回答者の3分の1強(33%)が、業務効率化を図ることが重要な課題であると答えています。

注目すべきは、さらに14%が、リース料や光熱費を減らすことが2021年のコスト削減戦略の一部になると答えたことです。

ビデオ会議システムやバーチャルイベントシステムが物理的なオフィスでの会議やイベントを代替できるようになってきているため、企業はコスト削減のために、より恒常的な在宅勤務制度を採用したり、オフィススペースを縮小したりする可能性が高まっています。

昨年、アメリカのネットワーク企業であるシスコのビデオ会議アプリ「WebEx」は、2020年2月の70億分に対し、5月には全世界で260億分近くの会議を記録したと同社は発表しています。

2020年8月の「Straits Times」紙の報道によると、マイクロソフト・シンガポールは、企業が未来の仕事に向けてハイブリッドなアプローチを採用する中で、パンデミック後の時代にもビデオ会議は日常のビジネスの場面で大きな役割を果たし続けるだろうと述べています。

また、44%の回答者は、コスト削減効率化のために、会計・決済処理給与・人事管理税務コンプライアンス会社秘書役内部監査コンプライアンス遵守など、いくつかのノンコア業務のアウトソーシングを検討できると答えています。

「COVID-19の発生当初から、CFOの強力で安定したリーダーシップは、安全性を確保し、ビジネスを生存させるために非常に重要です。そのためにもCFOは、キャッシュフローとサプライチェーン・マネジメントに注意を払う必要があります。」

と、トライコー・グループのグループCFO兼グループCOOであるウェンディ・ワンは述べています。

<2021年におけるAPAC市場の見通し>

本年は、今回のブログが最後となります。

2020年から私たちの生活やビジネスを取り巻く環境が大きく変わり始めました。

2021年は2020年に比べて落ち着きを取り戻してはいるものの、ニューノーマルに向けて進み始めたばかりです。

そんな中、皆さまにはトライコー・ジャパンをご支援くださいまして、また皆さまの貴重なお時間を使ってTricor World Business Newsを読んでくださいまして、心より御礼申し上げます。

皆さま、どうぞ素晴らしい年末年始をお迎えください。

2022年はこれまで学んできたことや乗り越えてきたことを活かして実りある一年にすべく、日本企業さまのアジア進出を支援して参ります。☆

次回は2022年1月11日よりスタート!
2021年CFO調査レポート【5.香港からみた調査結果】をお伝えします。