マレーシア
マレーシアは、東南アジアで3番目に大きな経済規模を持つ中所得国の一つであり、1970年代以降、原材料生産国から多業種にわたる経済国へと変貌を遂げました。
マレーシアの労働生産性は、知識集約型産業が多く、製造業やデジタルサービスに最先端の技術が採用されていることもあり、近隣諸国の多くよりも高い水準にあります。
マレーシアは国家を中心とした開放的な新興工業国です。
マレーシアの人々は一般的に、他の上位中所得国(メキシコ、トルコ、ブラジルなど)の人々よりも豊かな生活を営んでいます。これは、税率が低いこと、国内の食品、交通燃料費が安いこと、日用品が簡単に手に入ること、公的医療費全額補助制度、幅広い社会福祉給付があることなどが背景にあります。
マレーシア政府は、ASEANにおける国際ビジネス、特に中国企業のハブとしての役割を果たしたいと言明しており、外国直接投資を促進するための事業優遇措置や政策を打ち出しています。
実際、1,500社以上のマレーシア企業が他のASEAN諸国に進出しており、確固たる製造基盤、文化の多様性、多言語を理解する人材が、マレーシアと各国の重要な市場を結びつけ、その発展を支えています。
世界の多くの国と同様、COVID-19の蔓延により、マレーシアは相次ぐロックダウン、渡航制限、生産停止に見舞われてきました。
その結果、FDIは55%減の30億ドルにまで落ち込み、大きな打撃を受け、過去10年間で最低の対内直接投資額となりました。
しかし、マレーシアは様々な国際機関や世界保健機関(WHO)の意見を取り入れて策定された「グローバルCOVIDインデックス(GCI)36」で6位に位置づけられました。
今後の回復傾向が続けば、2022年にはマレーシアの対内直接投資も回復する可能性が高いでしょう。
マレーシアに進出すべきポイントは次の通りです。
- 不動産市場の上昇と金融業界の堅調な推移
- 世界各地に多数の自由貿易協定があり、政府がビジネスに前向き
- 多くの可能性を秘めた先進的な医療システム
- 一帯一路(Belt and Road)構想やAPACの他の多くのプロジェクトからの恩恵